のろい

ねたばれるのでご注意。

ペネロピ [DVD]

ペネロピ [DVD]

It is not power of curse.
It is the power you give a curse.
「のろいを作るのはいつも人の心だ」
(と言っていたと思う、たぶん。)

まさにその通りだよなー。
ペネロピ、やたらレンタルビデオ屋さんで置いてあるので借りてみたら、なんか、「大人になれ」って言われた気がした。
まあ、表面上は軽いラブコメなのだが。
子供を思い通りの姿にして、自分の人生の元を取ろうとする母親とか、
そういうところを見ていながら知らんぷりして物分かりのいいような行動を取る父親とか、
「まあたいへん、かわいそうねぇ」
で済ませていいのだわねぇ、などと思ったりねぇ。
子どもの鼻が豚の形だからって、存在を抹消して監禁して欲しいものを与えてなだめて置くって、実は物凄い虐待なのだが、さらっと流されているあたり恐ろしい。
私だったら、精神病院に入院だ。
まあ、実話じゃないからって話ですが。
 
あと、パンズラビリンス*1も観たのだが、
(観るDVDの殆どに宣伝が入っていてなんかのサインかと思った)
あのラスト、子供時代からある程度大人になるまで私も夢見ていた世界だなぁ、なんて思ったりしたよ。
これはきっと、悲劇なのだが、ほんの少しうらやましいと思った。
こうしてこの世界から出てゆけることを、以前は何度夢見たことだろうか。
 
これを見て思い出したのが、十二国記魔性の子*2
異世界の住人であることの記憶を亡くした少年と、自分がいる世界に違和感を持つ普通の若者の話なのだが(どうでもいいが私が打つとどうしても伊勢海になる・・・)。
この話で出てくる、広瀬という、現実に違和感を持っているがこの世界の住人である青年の姿を観て(読んで)、ああ、これは私だ・・・と思ったのを思い出した。
ということは、これを読んだ高校生ぐらいに私はこの世界に生きるしかない人間なんだ、と諦めたのかもしれない。
詳しいことはもう覚えていないが、軽い絶望感と開放感を両方覚えたような気がする。
もう、探していた「もう一つの本当の世界」はないと分かったからね。
当時の日記を探してみれば、何か感想が出てくるかも。
まあ、この世界こそが本当の世界なのだけど。
視点の問題ですわ。
 
こうして書いていたら思い出したのが、下記リンク。
佐野洋子さん | オーラ日記 - 楽天ブログ

ほんとうの自分は袋のようなものから外をのぞいてるかんじ

という話。
光の手*3(癒しの光かも)かなんかに、「新しく生まれた赤ん坊のちいさな体に合わせようとでっかい3mぐらいの光の存在(魂)が頑張って収まろうとしている」というのが載っていて、そういう話も思い出した。
 
みんな違和感を抱えながら生きているのかもしれないなぁ。
自分の人生をがっちり生きている、という実感は、自分で得るしかないのかも。
楽しくがっつり行きたいものですわー。
グラウンディングができている、というのはこの状態に近いのかな?
まあ、いいや。
 
焦点を今に合わせる、というのが第一だな。
だって、今しかないのだから。

*1:

パンズ・ラビリンス 通常版 [DVD]

パンズ・ラビリンス 通常版 [DVD]

*2:

魔性の子 (新潮文庫)

魔性の子 (新潮文庫)

*3:

光の手―自己変革への旅〈上〉

光の手―自己変革への旅〈上〉