ローズ・カラス

さてさて、例のごとく足元から見ていくと、
革靴。
ヒールがある、ブラウンのショートブーツだ。
白いフレアーのスカートの下着の上に、何枚も生地を重ねた黒のロングスカート。
ピンクハウスとか、ゴスロリの人が着ているやつに近いデザインで
もっと落ち着いた感じ。
頭には、帽子をかぶっていて、髪は肩よりちょっと長いか。
服装は、全体的に黒っぽい。
 
年代は?と聞くと1843年だという。
イギリスのようだ。
名前を聞くと、
目の前の庭の生垣のようなところのバラの木が見えて
ローズ、ローズ・カラス
という。
格好からも名前からも、明らかに女性ですね。
初めてフルネームが出てきた。
 
場所は、どこかの屋敷の入り口のところだ。
玄関から階段を下りて、
馬車用のロータリーで馬車を待っている。
ロータリーの真ん中には緑が植えられていて、その脇にも植物があり、
それはすべて花はつけていないがバラのようだ。
屋敷の敷地内にロータリーはあるし、馬車はもちろん持っているし、
結構ちゃんとした屋敷のようだ。
私がその屋敷の住人かどうかはわからない。
 
しばらくすると、馬車が来て、若い男と二人で乗り込んだ。
私は無感情だ。
その若い男は、親しげに話しかけてくるが、
血縁者なのか友人なのか、夫なのかわからなかった。
どこへ行こうとしているのだろう、ということも不明。